
以前から一度行ってみたいと思っていた建物の一つではありましたが、なぜわざわざそこに出かけて行ったかというと、昨日まで秋季展ということで「山口蓬春と吉田五十八 ー日本画家と建築家のコラボレーションー」が行なわれていて、いつもは公開されていない「桔梗の間」と吉田五十八設計の「茶の間」が特別公開されていたからです。
昨日は天気も良く、というか良すぎて雲一つない空でしたね。朝、出かけの駅のプラットホームから富士山がよく見えました。
天気が良すぎたせいか、大宮から湘南新宿ラインで逗子まで直通で行ける予定が、人身事故やら線路内立入りやらで電車が遅れに遅れ、逗子行きが大船止まりとなり、結局30分以上遅れて逗子に着きました。
更にそこからバスに乗って20分ぐらいで着く予定でしたが、これも天気のせいか道路が渋滞、30分以上揺られることに。
ただバスの中からは朝見た富士山が今度は海越しに見ることが出来て、気分的にはほっこり。
しかし昨日は暑いことは暑い日でしたが、海で泳いでいる人がいたのにはちょいと驚いたし、服装が海岸近くということもあってみんな軽装なのには少し地域性を感じました。
さて三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前でバスを降りてちょっと戻った細い路地を入っていくと案内にあったので行ってみると確かに細かった。
案内に沿って少し歩いて行くと鉄骨のフレームの入口が見えてきました。鉄骨のフレームの塗装は紫外線でかなり劣化して、色が落ちていましたね。
この記念館正面入口のガラスと鉄骨のフレームなどは平成3年に大江匤氏によって記念館として開館する際に改装された部分。
中に入ると最終日にもかかわらず、空いていました。というわけで15分間の山口蓬春のDVDを鑑賞を勧められ、そのあと館内を廻ることにしました。
建物自体はもともと昭和初期に建てられたもので、戦時中は会社の寮として使われていたといわれているものです。山口蓬春と吉田五十八は現東京芸術大学の同期で親しい友人だったこともあり、東京にあった自邸を吉田五十八が設計を行なっていました。
戦争で疎開を余儀なくされ、自邸を手放し、最終的にこの葉山の土地を終の住処とした蓬春は五十八との交友関係から、再びこの建物の新画室と内玄関及び茶の間の増築も五十八が設計を行なった。ちなみに蓬春のお墓も五十八が設計している。
吉田五十八のディテール一つ一ついろいろ考えられていて、空間をスッキリ見せる工夫が随所に見られる。それは造り手がお気に入りの水澤工務店が担当していることも関係していると思う。きれいに見えるディテールは設計だけでなく、造る側の技量も必要になるから....。
個人的には吉田五十八は好きな建築家の一人であり、その数寄屋的和モダンの空間構成はとても参考になります。

中に入ると最終日にもかかわらず、空いていました。というわけで15分間の山口蓬春のDVDを鑑賞を勧められ、そのあと館内を廻ることにしました。
建物自体はもともと昭和初期に建てられたもので、戦時中は会社の寮として使われていたといわれているものです。山口蓬春と吉田五十八は現東京芸術大学の同期で親しい友人だったこともあり、東京にあった自邸を吉田五十八が設計を行なっていました。
戦争で疎開を余儀なくされ、自邸を手放し、最終的にこの葉山の土地を終の住処とした蓬春は五十八との交友関係から、再びこの建物の新画室と内玄関及び茶の間の増築も五十八が設計を行なった。ちなみに蓬春のお墓も五十八が設計している。
吉田五十八のディテール一つ一ついろいろ考えられていて、空間をスッキリ見せる工夫が随所に見られる。それは造り手がお気に入りの水澤工務店が担当していることも関係していると思う。きれいに見えるディテールは設計だけでなく、造る側の技量も必要になるから....。
個人的には吉田五十八は好きな建築家の一人であり、その数寄屋的和モダンの空間構成はとても参考になります。
旧画室として使われた2階の座敷も公開されていて、見晴らしはいいのですが、昨日の天気でもちょっと暑く感じ、夫人曰く「夏は暑くて素裸でした」というように、夏は少し大変だったんだろうなと容易に想像できた。(今夏なんていったら相当大変じゃないかな)
そういう意味では五十八の設計した新画室は庭、建物、内と外の関係がとても良く出来ている空間になっていて、気持ちがいい空間だった。
ここまで来るのに3時間以上かかったけど、来てみてよかったですね。
現存する吉田五十八設計の建物も少ないし、住宅で見学できるものの限られている。ましてや木造住宅の場合、こうして記念館のような形で残るのは稀だし、残っていても見ることが出来るものは少ない。こうして少しでも触れる機会があるものは見ておきたいですね。
今回の特別公開されたお部屋は記念館の方に聞いてみると年に何回か公開しているようですが、一定期間公開したのは初めてだそうです。結局、来るのが最終日になってしまいましたが、特別公開の部分を見ることが出来たのは良かったです。
そういう意味では五十八の設計した新画室は庭、建物、内と外の関係がとても良く出来ている空間になっていて、気持ちがいい空間だった。

ここまで来るのに3時間以上かかったけど、来てみてよかったですね。
現存する吉田五十八設計の建物も少ないし、住宅で見学できるものの限られている。ましてや木造住宅の場合、こうして記念館のような形で残るのは稀だし、残っていても見ることが出来るものは少ない。こうして少しでも触れる機会があるものは見ておきたいですね。
今回の特別公開されたお部屋は記念館の方に聞いてみると年に何回か公開しているようですが、一定期間公開したのは初めてだそうです。結局、来るのが最終日になってしまいましたが、特別公開の部分を見ることが出来たのは良かったです。
設計者:吉田五十八 大江匡
竣工:1953年(増築)1957年(一部増改築)1991年(改築)
所在地:神奈川県三浦郡葉山町
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